四日目 那覇市内観光

2004.5.2



 昨日の夜に本島入りしたクマ兄さんとペンギン姉さん。今日から四日間の本島観光です。本日は那覇市内を観光する予定なので、レンタカーは手配していません。モノレールと足だけがたよりです。



ゆいレール
 那覇空港から首里駅までの12.9kmを27分で結ぶモノレールです。平成15年8月に開業したばっかりだけあってきれいな駅、きれいな車両でした。地方のモノレールと言うと千葉のモノレールを思い出してしまうクマ兄さんですが、千葉のモノレールよりも乗客が多く、地域の足として十分役割を果たしているようでした。料金もそれほど高くないしね。渋滞知らずで移動できるので観光客にとって利用価値は大です。



首里城
 言わずと知れた首里城。沖縄観光の超定番スポットです。はじめて沖縄を観光する人は必ず行きましょう。クマ兄さんも感動しました。左写真は弁財天堂。朝鮮の李珠王から贈られた「方冊蔵経」というものを治めるために1502年に建てられたもの。しかし、後の薩摩侵入で蔵経を焼失したので弁財天像を祀ってあるそうです。右写真は久慶門。「ほこり御門」とも呼ばれ、主に女官の通用門として使用されていたそうです。現在は城郭からの観光客の出口になっています。ちなみにこの写真に人が写っていないのは開園前に訪れたから。朝の8時頃はまだ観光客は一人もいません。クマ兄さんとペンギン姉さんを除いては。
 これも定番スポット、朱礼門。ほんとに赤いね。やはり朝の8時に写真をとりました。ペンギン姉さんの一人占めです。この朱礼門前では沖縄民族衣装に扮装したお姉さまたちが、観光客と写真を撮る為にしつこいくらいに声をかけてきます。お姉さんの前を通るときはまっすぐ前を向いて、早足で通り過ぎました。
 左は園比屋武御獄石門。竹富島出身の石工が作ったとされる石門。門扉以外すべてが石造りで、琉球王朝時代の石造技術を使った建造物です。王府の行事「東御廻り」の第一番目の拝所で、国王のたびの安全を祈願した場所なんだそうです。現在でも多くの人が礼拝しにやってきます。実際にこの門扉の前にござを敷いてお参りしている人を見かけました。世界遺産にも登録されています。右は首里城のモニュメント前で記念撮影したクマ兄さんとペンギン姉さん。
 左は観会門。「来客を喜んで歓待する心配りに満ちている門」という意味。当時は国王、役人、外国からの客のみが出入りしたそう。今ではここが観光客の出入り口になっています。この観会門を抜けると右の写真の瑞泉門が現れます。瑞泉門の下には石彫の龍頭があり、その口から水が出る「龍樋」と呼ばれる泉があります。
 日影台。琉球王朝ではこの日影台(にちえいだい)で正午およびその前後の大まかな時間をはかっていたそうです。日影台の示す時間は日本標準時に比べ約30分遅れているそうです。西の国って感じだねぇ。
 ここは正殿。琉球王国最大の建造物で、「国殿」「百浦添御殿」ともよばれ、文宇通り全琉球国百の浦々を支配する象徴として最も重要な建物だったそうです。この正殿を含め、首里城の建築様式は中国とも日本とも異なる琉球独自の建築様式になっているそうです。
 首里城は第二次大戦時の米軍の猛攻撃によって壊滅的な被害を受けました。その後、復元されましたが世界遺産に登録されたのは首里城の基礎だけなんだとか。左写真のように昔の基礎部分は風化して丸みを帯びており、新しく復元された部分はきっちりとした形をしています。色も昔の石の方が白いね。
 復元された建物の首里城ですがとてもきれいで、琉球王朝の歴史を垣間見ることが出来ました。



玉陵
 たまうどぅん、と呼ぶんだそうです。沖縄最大の破風墓(家型の墓)です。碑には墓に葬られるべき8名の名が仮名書きで記されていて、仮名書きの碑文としては現存する最古のものの一つといわれているそうです。墓の左右には石彫りの獅子像もあります。左の写真にもちっちゃく写ってるでしょ。世界遺産。



ぶくぶく茶
 首里城を見ていたら非常に疲れたので、ぶくぶく茶で一服することにしました。首里城から歩いて10分くらいのところにある「嘉例山房」(かりーさんふぁん)というお店へ。お茶菓子とゴーヤーの漬物がついて450〜600円くらいです。ホットとアイスがありましたがなんとなくホットを頼んじゃいました。大量の泡の上にはピーナッツの砕いたものをかけてあります。あまいお茶菓子を食べ、苦いお茶を飲むと疲れも癒されます。



ぎぼまんじゅう
 ぶくぶく茶を飲んだら、次は饅頭を食べることに。儀保駅の近くにあるぎぼまんじゅうは右の写真のような「の」の字を書いた大きなまんじゅうで有名です。ガイドブックを見ながら儀保駅近くのお店まで行くと・・・移転しました、の文字が。移転先は首里駅の近く。とぼとぼと30分くらい歩いてなんとかたどり着きました。せっかくなのでお店の前のベンチで食べました。美味しかったけど、疲れたぁ。



竜潭
 りゅうたん。竜の頭のような形をした堀なのでこの名がついたとか。訪れた日は子供の日が近かったこともありこいのぼりが泳いでいました。鯉や亀もいてきれいな場所でしたよ。池の周りには遊歩道も整備されています。ぎぼまんじゅうから約30分かかってやっと首里城に戻ってきました。



第32軍司令部壕
 第二次世界大戦中、日本軍沖縄守備第32軍の洞窟軍司令部の後です。日本軍南部撤退までの約一ヶ月間、ここが守備軍の本陣だったとか。ガイドブックなどには結構紹介されているのだが、実際に行こうと思ったらなかなか、分かりにくいところにありました。クマ兄さんとペンギン姉さんが訪れたときも誰もいなかったしね。園比屋武御獄石門の下ですぐ近くにあります。



金城町の石畳道
 今から約500年ほど前、首里城から南部に通じる主要道路の一部として作られた琉球石灰岩の石畳道。この近辺は死角だったため、第二次大戦のアメリカ軍の艦砲射撃から奇跡的に免れ現在に残っています。日本の道百選にも選ばれているとか。クマ兄さんはサンダルだったので靴ズレしました。右写真は金城町の共同井戸跡。当時は坂道を上り下りする人や馬の憩いの場だったそうです。



 金城の石畳を下り、泡盛館という泡盛専門店に立寄りました。県内にある48軒の
酒造場すべての泡盛を扱っているそうなのでお土産を選ぶのには良いお店でし
た。試飲もさせてくれるので5種類くらい試したかな。泡盛って美味しいんだけど、強
いんだよねぇ。お酒の飲めないクマ兄さんはこの後、歩いて識名園まで行くのが大
変でした。ちなみにペンギン姉さんも猛暑でやられてました。自分からスポーツドリ
ンク買って飲んでたからね。



識名園
 金城町の石畳道から識名園までは歩いて約30分。地図で見るとそれほど遠くありません。でも、タクシーなどを利用したほうが良いでしょう。きつい上り坂、その後、長くてゆるい上り坂、その上強烈な日差し。泡盛を試飲した後のクマ兄さんとペンギン姉さんは死ぬ一歩手前までいってたかも。
 それでもなんとかたどり着いた識名園。ここは、琉球お受けの人々の保養や、中国からの使者の接待に使われた琉球国王最大の別邸です。園内には樹林、築山、御殿などがあり、回遊式の庭園となっています。この庭園は江戸時代の大名庭園と中国式庭園の融合した独特の琉球式。世界遺産にも登録されています。
 とても暑い日だったので御殿に上がったら外に出られなくなっちゃいました。風が通って気持ちよかったんだもん。とてもきれいな庭園だったので、タイのバンパイン宮殿を思い出しました。建築様式はまったく違うんだけどね。似た雰囲気があったのかなぁ。こんな風に思ったのはクマ兄さんだけ?



 識名園を見た後は牧志公設市場へ行くことにしていましたが、お昼も食べずに歩き
つづけたクマ兄さんとペンギン姉さんに歩いていく気力はありませんでした。那覇のバ
ス路線が良く分かりませんでしたが、なんとなくここかなぁと思ったバス停からバスに乗
り込んだらうまいこと国際通りに行くことが出来ました。ラッキー。




牧志公設市場
 牧志公設市場は国際通りからちょっと入ったところにありました。ここの市場はお店で買った食材を二階の食堂で調理してくれることで有名ですね。右や下の写真のような見たことも無いカラフルな魚が所狭しと並んでいます。お店を見ながらウロウロしているおっちゃん、おばちゃんが声をかけてきます。北海道、釧路の和商市場みたい。でも和商市場より人が多かったかな。下の写真にはハリセンボン(アバサー)、タカサゴ(グルクン)、青ブダイ(イラブチャー)など有名どころが写っています。
 左のおばちゃんはいろいろ見て回ったお店の中で一番、面白かったおばちゃん。最終的にこのおばちゃんのいるお店で食材を購入しました。一緒に写真も取ってくれました。後からガイドブックを見てびっくり。このおばちゃんがガイドブック(たぶんるるぶ)に大きく載っているではないですか!有名人なんだねぇ。
 市場の端のほうの精肉店には豚の頭が展示されていました。豚の頭の後ろ側はどれほどグロテスクなんだろうと思ってみてみましたが、程よく焼かれており、「おっ!美味しそう!}と思ってしまいました。ここのお店ではミミガー、チラガーなどを試食させてくれました。おばちゃん曰く、沖縄では豚のすべての部位を残さず食べるんだとか。すべての部位を食べ尽くすことで、殺す豚の数が減り、資源の有効活用になるんだとか。なるほどぉ。 



きらく
 魚を買ったお店のおばちゃんのお勧めのお店(きらく)で調理してもらい食べることに。結構高くつきましたが、味は最高でした。牧志公設市場へ行ったら是非、一階でお魚を買って二階で調理してもらって食べてね。左上写真はお刺身盛合わせ。イラブチャーやうみぶどう等、沖縄の魚介類の盛合わせです。右上はイラブチャーの餡かけ。美味い!
 左上はノコギリガザミの餡かけ、右上はアバサー(ハリセンボン)の唐揚げ。ノコギリガザミは殻が硬くてちょっと食べにくいですが味は美味しかった。アバサーも骨が硬くてお肉(食べる部分)が少なかったけど、フグのと一緒だね。これも美味しい。
 こんな感じのお店。お客さんがいっぱいで活気のあるお店でした。



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