白紙

善光寺・松代・野沢温泉



2010.6.19


 今回は富山から片道3時間ほどの長野県なので、朝4時起床、4時半出発。北陸道⇒上信越道を走ればあっという間に長野市に到着です。須坂長野東ICで高速を降り、まずは善光寺方面へ。
 善光寺の目の前に来て朝ご飯を食べたくなったのでコンビニに行って朝食。その後、参道沿いの市営駐車場に車を停めて、善光寺まで歩いて参拝します。



善光寺
 駐車場から参道を歩いていくと、仁王門が見えてきます。参道脇には藤屋旅館と言う古い建物がありました(右)。長野市の景観重要建造物の第一号にしていされています。御本陳と言われる宿で、江戸時代、各地の大名が参勤交代の時に宿泊した宿だそうです。現在のアールデコ様式の建物は大正14年に建てられたものだとか。
 途中から車が入ってこられない参道になり、石畳の道になりました。



 ネコ娘がダッシュで仁王門に先着。車が来ないからネコ娘を放置で来てちょっと楽。

 仁王門からは山門が覗いてました。

 この仁王門には仁王像と背面の三宝荒神像・三面大黒天像がありますが、これらは近代彫刻の巨匠高村光雲と米原雲海の合作なんだそうです。すごい!んだろう。
 左が吽像で右が阿像。普通の配置とは逆になっているそうです。というのは、朝日が昇ると陽が当たる(冬だけ)側に阿像、夕日が当たる側に吽像を配置しているとか。
 仁王門と山門の間は仲見世通りになってます。その中の松屋旅館の前に、旧如来堂跡地蔵尊がありました。その昔、善光寺の本堂は如来堂と呼ばれ、皇極天皇が創建した642年から1700年まではこの場所にあったそうです。
 これが山門。1750年に建立された二層入母屋造り。楼上に輪王寺宮筆の「善光寺」と書かれた額があります。三文字の中に鳩が5羽隠されていて「鳩字の額」と呼ばれているそうです。さらに「善」の一字が牛の顔に見えると言われていて「牛に引かれて善光寺参り」を表しているとか。
 脇には六地蔵と濡れ仏。六地蔵は我々が輪廻を繰り返す六つの世界に現れて迷いや苦しみから救ってくれる菩薩さまだそうです。六つの世界とは地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人界、天界。一番右の地獄界の菩薩が片足を踏み出していて、これは早く地獄界から一刻も早く救ってあげよう、という気持ちの表れだそうです。
 右の濡れ地蔵は1722年に作られたもの。江戸の大火事の火元として処刑され、のちに歌舞伎や浄瑠璃のお題になった「八百屋お七」の冥福を祈って、恋人の吉三郎が造立したという伝説もあります。
 左は再び山門。この「善光寺」の善が牛になってます。気になる人は現地で見てね。この山門を抜けると本堂です。
 本堂の前の狛犬の足元からは線香の煙がもうもうと上がってました。頭にかけて・・・頭良くなるかな?もう遅い?ボケ防止でも良いけど・・・。
 この裏には石でできたソロバンみたいなのがありました。何するものか分からないんだけど・・・。説明書きもなかったし。
 本堂に入ると外陣という部分までは無料。内陣から500円/人かかります。お戒壇巡りとかするには内陣に入らないといけないのですが、ネコ娘が怖がりそうなので無料エリアの外陣だけ参拝しときました。びんずる尊者とか閻魔像とかそこそこ見るものあります。
 お戒壇巡りをしなかったので、本堂の周りを一周しときました。角には鐘がありました。
 本堂周辺を見ていたら赤い袈裟を着た僧侶が二人歩いていました。チベット仏教だね。たしかこの日、ダライラマ14世が長野に来るんだっけ?さすが善光寺だね、ダライラマが来るなんて。
 右は輪廻塔というらしい。石柱にはめ込まれている輪廻車を回すと、諸々の苦悩を抜けだすことができるらしい。これもチベット仏教とかにあるマニ車と同じようなものかな?
 これも重要文化財になっている経蔵。経本の収蔵庫だそうです。鉄眼黄檗版一切経の経本が納められているとか。なんのこっちゃ?このあたりから見る山門もなかなか見事(右)。
 では、そろそろ戻ろうかな。
 戻る途中に観光案内所みたいなところがあって、そこに牛の像がありました。みんな頭を撫でていくようで色が変わってる。とりあえず撫でておこう。仲見世通りを歩きながらおやきとか食べたいな〜なんて言ってたんだけど、まだ時間が早いようであまりお店が空いてませんでした(8:45)。じゃ、次で食べようか。
 帰り道で見つけたむじな地蔵。むじな燈籠の伝説を知るとちょっと面白いお地蔵様です。



 では、ちょっと早いですが善光寺参りはこれにて終了。やっぱ、朝早いと人が少なくて良いね。次は車で20分くらいの松代に行ってみます。こっちはちょっとマイナーな観光地だからこの時間からでも大丈夫だろう。TVで紹介されてたけど。



松代城
 松代に到着して最初に訪れたのは松代城。松代観光センターの横にある池田満寿夫美術館の北側にある観光駐車場に車を停めて、これから二時間ほどの街歩きです。
 松代城は戦国時代に築城されたお城。当時は海津城と呼ばれたそうです。江戸時代には真田家の居城でした。いつ頃作られたか不明だそうですが、1560年の文献に記載されていたので、そのころにはすでにあったと思われます。
 戦国時代から江戸時代初頭までこの地を支配した武田信玄や上杉景勝などにとっては、北信濃を支配するうえでの重要な拠点となったそうです。長野は善光寺の門前町で仏教の中心地でしたが、軍事の中心地はこちらの松代城だったようです。
 お堀ではカエルが日向ぼっこしてました。
 南の櫓門をくぐって本丸に入ると・・・何もない。桜の木が植えてあってきれいに整備された公園になってました。石垣もきれいだねぇ。復元されたものなんだろうけど。
 石垣の上に登れたので、写真を撮ってみた。きれいな平城なのが良くわかります。このあたりで、年配の団体に遭遇。みんな登山にでも行くような装備。人数は約50人。ガイドさんの説明をしっかり聞いています。なにやら嫌な予感・・・。
 あんまり大きくない松代城だったので、さらさら〜と見て撤収。お堀(内堀)と石垣がきれいなお城でした。さしが日本100名城に選ばれただけのことはある。



六文銭食べ歩きチケット
 では、本格的に松代の街歩きを開始します。まず、松代観光案内所に行って六文銭食べ歩きチケットを購入。600円で一文銭が六つ付いたシートを一枚購入できます。今回は二枚購入。これでお土産なんかをお得に購入できるんです。
 歩き始めてすぐ、ガイドマップに書かれていない?きれいな建物を発見。旧樋口家住宅だそうです。出来立てほやほや。
 中に入ると、割と質素な民家でした。でも、武士の家だそうです。倹約令が出ていたので、派手な建物は建てられなかったとか。

 地元のボランティアの人たちが用意したお茶があったので早速ネコ娘が御馳走になりました。食中毒予防ということでホットなお茶。でも、何とか飲めたようです。


 裏庭は←な感じ。きれいに整備されてます。
 旧樋口家の前の道路と歩道の間には真田家の家紋の六文銭が刻まれた石が設置されてました。街歩きしやすく整備されてるね。
 ちょっと歩くと松代藩文武学校がありました。1855年に開校し武道と学問を教える学校だったそうです。200円/人かかるので入校しませんでした。入り口からパチリ。
 文武学校をでて、そのまま道沿いに進んでいきます。やっぱり道がきれいに整備されているね。この写真を撮っている後ろには50人ほどのおじさん、おばさん集団が近づいていました。街歩きツアーって感じだね。



象山神社
 松代藩の生んだ天才、佐久間象山を祀った神社があります。ここは松代の観光スポットになっていて、ツアーのおばちゃん集団も訪れていました。

 左は象山神社の境内にあった高義亭。佐久間象山が松代に蟄居させられていた時、来客があるとこの高義亭で応接したそうです。建物はオリジナルらしいです。場所はここではなかったそうですが、現在の位置に移築する際にオリジナルの構造に復元したそうです。
 象山神社で頭がよくなりますように、とお参りして「ちえもち」というおもち?を購入しました。六文銭食べ歩きシートから一文だけ使用して購入。
 象山神社の社務所(左)でちえもちを買って三人で食べました。餅と言っても餡子がほとんどで皮の餅は薄く、中の餡子が透けて見えます。かなり甘いお餅でお茶がほしくなります。100円ならかなり安いね。
 この象山神社はそんなに歴史が古くなくて昭和13年に県社として建立されたそうです。

 それでも、境内にはそこそこ見どころがあるようで、ガイドさんがおばちゃんツアーに説明していました。境内にある池、なんてことない池でしたが緑が映えてきれいでした。
 象山神社の次は象山地下壕へ。歩いて10分弱の距離ですが暑くて暑くて汗だくです。途中の旧家が休憩所になってました。ここでもボランティアの人たちがお茶を入れていたようです。寄らなかったけど・・・。
 途中に稲荷神社がありました。竹山随護稲荷神社というそうです。なんで、稲荷神社って鳥居がたくさん並んでいるんだろう・・・。何気なく見ていた稲荷神社、このときは本当に何も気にしていなかったんだけど。



象山地下壕
 やっと到着した象山地下壕。実はここの入場料は無料です。入り口でヘルメットを借りて入っていきます。
 内部は涼しくて気持ちいい。この松代象山地下壕は第二次世界大戦の末期に、本土決戦最後の拠点として大本営、政府各省をこの地下壕内に移動させようという極秘計画の為に掘られたそうです。
 この地下壕の全長は約10km、延べ300万人の労働者を動員して掘られたそうですが、計画の75%程度を掘ったところで終戦となったそうです。






ちょっとお休み
 象山神社で松代で見たいところを見てしまった感じ。あとは六文銭を使ってお土産などを買おう。まずは象山地下壕から近くの喫茶Gallery象庵でクッキーを購入。二文使用しました。写真は後ほど。

 その後、「ふくじゅそう」というお休み処でお昼のおにぎりを買おうと思って、5分ほど歩きました。3文でおにぎりを注文すると「昨日、炊飯器をセットするの忘れちゃって・・・すぐに握るから待っててね」とのこと。待っている間、にらせんべい(だったかな?)というチヂミみたいなのをくれました。素朴な味でまぁまぁ美味しい。80円で売ってるらしい。
 それを食べてたら、ネコ娘がおにぎり食べたいって言うので、お持ち帰り用のおにぎりを食べさせてもらって・・・としているうちに今度はホットケーキの素と炊飯器で作ったケーキをくれました。これも写真は後ほど。あと、美味しい水を出してくれたり・・・至れり尽くせりでした。
 話好きなおばちゃんで、聞くところによると竹山随護稲荷神社のおばちゃんだそうです。ボケないようにここで働いているとか。そりゃ、利益無視で楽しめるわ。ということで、色々な話を聞かせてもらって3文でかなりたくさんのお土産をもらったのでした。ありがとうございます。
 次は旧横田家住宅を見ようかな、と思ったのですがお金がかかるようなので中止。Uターンして戻ってきました。
 長野松代総合病院の横を通って、松代観光案内所まで戻ってきました。病院の横は公園になっており、ツアーのおばちゃんたちがお弁当を食べていました。自分で作ってきたお弁当を食べている人もいるし、コンビニおにぎりの人もいるし、ツアーって弁当出ないんだ?

 公園には長野オリンピックの時の聖火ランナー像がありました。



六文銭での収穫物
 公園の横にある「おやきや総本家」でおやきを購入。一個150円が一文(100円)で購入できます。安い!と思ったのですが、六文あるシート一枚につき一個しか交換できません。なので、2枚のシート1200円分しか買わなかったので、二個のおやきしか買えませんでした。ケチッ!
 おやきや総本家の店先のベンチでおやきを頂きました。左がペンギン姉さんの野沢菜で右がクマ兄さんのなすの油いため。まぁまぁ美味しかったです。出来立てじゃないので冷たかったけど。
 ここでさっきの「ふくじゅそう」でもらってきたおにぎりとかでお昼ご飯にしちゃいました。左上はネコ娘が(無料で)もらってきたホットケーキミックスで作ったケーキ。マーマレードが塗ってあって美味しかったみたいです。

 右上はやはり「ふくじゅそう」で買ってきたおにぎり。ちょっと小ぶりですが二個で一文(100円)。三文分買ってきました。おばちゃんが「新潟産こしひかりだから美味しいよ」って言っていた通り美味しいおにぎりでした。

 食後のデザートは「喫茶Gallery象庵」で買ってきたクッキー。一袋一文です。これもなかなか美味しかった。

 結構お腹いっぱいになったのですが、まだ四文残ってる。
 残りの四文を使い切ってから次へ行こうかな。ということで、車に戻って大渡製菓舗というお店へ行き、松代城どらやきを四つ購入しました。これで1200円分使用完了。1200円で三人がお腹いっぱい。どらやきは夕方のおやつにします。お腹いっぱいで今は食べられないもん。



 じゃ、そろそろ次へ行こうかね。

 次は山ノ内町の湯田中渋温泉郷の奥にある地獄谷に行ってみよう。



地獄谷野猿公苑
 松代から国道403号線を使って一時間半、湯田中渋温泉の奥の地獄谷野猿公苑に到着。駐車場で500円とられた。ここまでの山道は普通車でも離合不可な山道を登って来たっていうのに、山奥で駐車場代ってやだなぁ。
 駐車場から10分ほど山道を歩くと地獄谷温泉があります。ここは温泉が噴き出しているのが見どころかな。温泉宿の屋根の上にはすでに猿たちが登場してました。

 この猿におびえて、ネコ娘はクマ兄さんに隠れたつもり・・・ところが、右上の写真の外人さんにしがみついてました。「オォ、コワイネェ」って外人さんも笑ってた。Tシャツが似てたかな?
 ネコ娘をからかうと「言わんといて!」と富山弁で怒られた。恥ずかしいらしい。
 では、地獄谷野猿公苑に入園です。たしか500円/人。
 春なので子ザルがたくさんいました。意外とかわいいね。右の猿は公苑の資材を手にとって作業中?
 暑いのにお風呂に入ってました。まめのおやつを係りの人がお風呂に投げるので、入りたくないけどおやつを食べるために我慢して入っているようです。
 結構近づいても逃げない猿。目を合わすと威嚇してくるそうです。一匹だけそういう気の荒い猿がいました。他の猿は人に慣れ過ぎで逃げようともしない。



 子ザルがかわいいね。冬は猿たちがお風呂に入って温まる姿が有名だそうです。アメリカのタイム誌にも載ったことがあるんだって。



どらやき
 野猿公苑で子ザルを満喫して車に戻ったらおやつタイム。松代の大渡製菓舗で買ってきたどらやきをいただきます。クマ兄さんはいちご生どら(左)、ペンギン姉さんは抹茶生どら、ネコ娘があんバターどら焼き。これで一文(100円)ならかなりお得。クマ兄さんはいちご生どらを二つ頂きました。ごちそうさま。



国道292号線
 野猿公苑を見終わったのが14:30くらいだったので、まだ観光終了にはちょっと早いね。

 では、せっかくなので志賀草津道路(国道292号線)を東進して白根山方面へ。上は渋峠付近だったはず。このあたりは日本国道最高地点。

 気温もだいぶ下がってきて半袖ではちょっと寒いかな。

 山田峠付近から白根山を見ると木が無い。ハゲ山でした(左)。



白根山湯釜
 志賀草津道路をしばらく走り群馬県に入ってちょっと行ったところに白根山があります。車は白根山レストハウス前の駐車場に止めることになるのですが、駐車料金が410円かかりました。車を停めるとペンギン姉さんが頭痛というので、車で待っててもらってネコ娘とクマ兄さんの二人で遊歩道を登っていきます。
 レストハウス前の駐車場から20分ほど遊歩道を登ると、湯釜の展望台に到着(左)。あれ?なんだか遠いなぁ。以前はもっと近くまで行けたと思ったんだけど。ガスのせいかな?と思いつつ、写真を撮っておきました。クマ兄さんはここに来るのは三回目。
 湯釜を見て満足して、遊歩道を降りてくる途中ネコ娘が転倒。号泣しました。膝をすりむいたんです。しかも一週間ほど前に転んでかさぶたができていたところをもう一回すりむいた。大きな声で泣いていたので車で待っていたペンギン姉さんにも聞こえたそうです。クマは近づいてこないな。
 そんなこんなで、湯釜をバックに記念撮影するのを忘れていたので、駐車場近くまで来て弓池をバックに記念撮影(右)。



夕食
 夕食はお肉が食べたい。と思いながら、焼肉屋を探しながら野沢温泉を目指したのですが、見つからず。

 一度野沢温泉まで行ったものの、再び中野市まで戻ってきて「くらしな苑」という焼肉屋に入りました。1980円で食べ放題。精肉店直営ってことらしくて肉質もハイレベル。美味しかった!
 先週行った牛角より美味しかったな。とくに豚肉が美味しいお店でした。



野沢温泉大湯
 お腹一杯になったところで、野沢温泉に移動。本日のお風呂は大湯にします。野沢温泉は無料の外湯がたくさんあります。周辺の住民たちで組織される「湯仲間」が温泉の維持管理を行っているそうです。
 内部は質素な造り。流しも蛇口があるだけ。しか
も水のみ。体を洗ったら、流すのは湯船のお湯
で。でも、ここで洗っていいのかな?って悩んじゃ
うような作りでした。

 湯船は熱い湯とぬるい湯の二つ。でも、ぬるい
湯でもかなり熱い。熱い湯の方には熱すぎて入れ
なかった。

 ぬるい湯も水を入れて冷ますことができるけれ
ど、勝手にやったら地元のおっちゃんに怒られる
かな?と思って水入れないで我慢してました。そし
たら、地元のおっちゃんが入ってきて、いきなり蛇
口全開!地元のおっちゃんでも熱すぎるくらいの
お湯だったみたいです。



 お風呂からあがったら、湯ざましに商店街を散
策。でも、サッカーワールドカップの日本vsオラン
ダの日だったのでほとんど人がいなく、寂しい温
泉街でした。



 本日のお宿は道の駅「しなの」。野沢温泉からは車で一時間半ほどの距離。県道96号線を通って信濃町方面へ移動したのですが、かなりの山道。真夜中に真っ暗な山道は結構怖かった。23時ごろ到着してすぐに寝てしまいました。